6月2週目の東京の芝1800mはダノンエアズロックが勝利。
5億近くの値段が付いた馬がダミアン・レーンを背中に迎えたためオッズが加熱気味でに感じましたが、しっかり勝つところは流石です。
この馬がついにダノックスを悲願のクラシック制覇に導くのだろうか。
また先週のシュトラウスに続き、種牡馬モーリスは早くも3勝目(同日阪神で1勝)。6月の出走頭数も産駒デビュー以降だとトップだし、イメージよりも仕上がりが早いンだよね。
とゆうことで今回はダノンエアズロックの新馬戦を考察してみよう。
ここから始まるクラシックロード
6月の東京芝1800デビュー勝ち組でクラシックで活躍した馬(過去10年)
6月の東京芝1800mデビュー勝ちからクラシック3冠で馬券に絡んだ馬は2頭
皐月賞 2022 ジオグリフ(1着)
ダービー 2014 マイネルフロスト(3着)
菊花賞 該当馬なし
6月の1800m組は皐月賞とダービーで結果を出した馬がいる条件だ。
ただ、菊花賞では馬券に絡んだ馬はいない。
クラシック活躍馬の次走
ジオグリフ➡札幌芝2000m 札幌2歳ステークス(G3)1着(2021.9.4)
マイネルフロスト➡函館芝1800m コスモス賞(OP)1着(2013.8.10)
ジオグリフ、マイネルフロスト共に北海道シリーズに参戦し勝利を収めている。
1800mを勝利というっことで少しスタミナにも自信あるし、早めに賞金を稼いでおきたいという発想から北海道に行く馬が多いのかもしれない。
クラシック3冠に出走したが馬券内に入れなかった馬(過去10年)
同デビュー組から3冠に出走したが4着以下だった馬は1頭
ダービー 2020 ワーケア(8着)
該当馬の次走
ワーケア➡東京芝1800m アイビーステークス(OP)1着
3冠で3着以内だった馬、そうでなかった馬、両方ともがOP以上のレースに出走し勝利していた。
ダノンエアズロックもクラシックに向かうなら次走も勝利が必要とされそうだ。
走破タイム評価
当日の馬場傾向
6月11日(日)の東京では芝レースが6鞍行われた。
決勝タイムと過去5年平均タイムを比較をしたのが【表1】となる。
(※過去5年平均=同時期開催の同距離平均決勝タイム)
各レース毎のタイム差は-2.0秒~+1.5秒のという結果。
ここから
各レースを100mあたりのタイム差に計算し直したのが次の【表2】となる。
導き出された100mあたりの馬場傾向
下の【表3】は【表2】の6レースの平均を出したものだ。
計算の結果
6月11日(日)の東京の芝は平均より100mあたり0.02秒時計のかかる馬場という結果となった。
これは、例えば2000mの芝のレースがあった場合平均より0.3秒ほど遅くなる馬場であったということだ。
100mあたり0.02時計のかかる馬場での予想勝ち時計
馬場を踏まえた結果が以下の【表4】だ。
計算の結果
6月11日(日)の馬場で芝1800mの新馬戦は1.50.9秒が平均的な勝ち時計であると計算された。
ダノンエアズロックが勝った新馬戦のタイムレベル
想定決勝タイムと実際の勝ち時計の差が【表5】となる。
結果
ダノンエアズロックは想定決勝タイムより2.8秒早い時計で走っていた。
ダノンエアズロックの余力
以下の表は簡易的なレース評価の指標となる。
全体時計が想定よりも早かったため、内容的には強かったと言える。
あとは上り時計にどれほど余力があったかがカギになる。
ラスト3ハロンの計算したのが以下の【表6】
結果は
上り3ハロンも過去の平均に比べ0.8秒遅く数字上は②のカテゴリーのレースであった。
2.8秒も平均より速く走っていることもあるが、余力は残っておらず現状の最大能力を発揮したレースだったと推察される。
フラットだった当日の馬場
6月11日(日)は全レース稍重馬場。
1日を通してフラットな馬場状態であり、素直に2.8秒平均より早く走っていることは評価できる内容だ。
タイム評価&レースのまとめ
強いはずだが
全体時計は2.8秒早く、上り時計は0.7秒遅い。
この内容からすると、タイム的には破格である。事実単純時計でも過去10年ではナンバーワンの時計が出ている。(良馬場だったジオグリフより0.1秒早い)
スタートも上手く、イメージ的には第2のジャックドールといった感じで後続に脚を使わせて押し切るレースが向いていそうだ。最後、後続に寄られてから少し二枚腰が使えていたのもいい感じだ。
気になる2、3着
このレース、確かに時計が良いのだが、そうゆう意味で言えば2、3着馬も0.2秒差でかなり良い時計で走っている。
更に言えば上り時計はダノンエアズロックよりも断然に良い時計であり、もう少しタイムが縮められたであろう馬は2、3着馬の方だったと考えられる。
となると、2、3着もかなり強い馬だということになりそうだが。そうも強い馬がこの時期に一堂に会するものなのだろうかという疑問と不安が頭をよぎる。
ダノンエアズロックの次走考察
6月の東京芝1800デビュー勝ち組の次走傾向(過去10年)
札幌・・・5頭
函館・・・1頭
新潟・・・4頭
東京・・・3頭
中山・・・4頭
全ての馬が関西に繰り出すことなく北海道か関東開催に出走。
夏開催で北海道か新潟に持っていく場合は2歳ステークスに出走、秋まで待つ場合は1800以上に持っていきたい感じだろうか。
馬主(ダノックス)の傾向(過去10年)
同時期に東京で勝ち上がった馬はいませんでした。
ただし関西で6月に勝ち上がった馬3頭は以下の通り
2021 ダノンスコーピオン
阪神芝1600m(1着)➡阪神芝1800m 萩ステークス(OP)1着(2021.10.30)
2020 ダノンザキッド
阪神芝1800m(1着)➡東京芝1800m 東京スポーツ杯(G3)1着(2020.11.23)
2017 ダノンプレミアム
阪神芝1600m(1着)➡東京芝1600m サウジロイヤルカップ (G3)1着(2017.10.07)
3頭中2頭が秋の東京に参戦している。
調教師(堀 宣行)の傾向(過去10年)
以下の3頭が勝ち上がっている
2020 ノックオンウッド
東京芝1400m(1着)➡札幌芝1500m クローバー賞(OP)4着(2020.8.23)
2019 サリオス
東京芝1600m(1着)➡東京芝1600m サウジロイヤルカップ (G3)1着(2019.10.05)
2017 ジナンボー
東京芝1800m(1着)➡東京芝2000m 500万下(1勝クラス)1着(2018.10.13)休養明け
次走考察のまとめ
秋の東京が最有力か、札幌2歳もあり
ダノックスは毎年早い時期に有力馬をもってきて勝ち上がらせる傾向がある。スコーピオンこそ阪神1800mを選んでいるが、2021年はたまたま京都競馬場改修により、阪神開催だったからのように思える。(知らんけど)
またこの時期のデビューの場合は札幌、新潟に向かう馬も多いが、ダノックスは過去10年両重賞には1頭も出走させていない歴史があることから、このあたりを狙うの可能性は高くなさそう。
5億の馬なら当然大目標をダービーとなるだろう。となれば東スポ杯あたりから世代の有力馬との力差比べでの始動になりそうだが、個人的には札幌2歳に出るとかなり強そうに感じる。