2023年の一番星を飾ったのは須貝厩舎のテラメリタ。須貝厩舎は毎年6月の早いタイミングに出走馬を持ってきます。(誕生日が近いから狙ってんのかな?笑)
母は北海道シリーズでの活躍が思い出される芦毛が可愛いテラノヴァさん。
父はサンデーの再来と一部で話題のブリックスアンドモルタル。
3馬身差の完勝で吉田照哉代表もニッコリの新馬戦を紐解いていこう。
クラシック路線に乗るルート
6月阪神芝1600デビューのクラシックで活躍した馬(過去10年)
6月の阪神芝1600mデビューからクラシック3冠で馬券に絡んだ馬は次の1頭
桜花賞 2014 レッドレヴェール(2着)
オークス 該当馬なし
秋華賞 該当馬なし
桜花賞でのみ馬券に絡んだ馬がいる。
一方、オークス、秋華賞で馬券に絡んだ馬はいない。
該当馬の次走
レッドリヴェール➡函館芝1800m 札幌2歳ステークス(G3)1着(831)
数少ない該当馬の中で、奇しくも同厩舎のレッドリヴェールがいるというのがテラメリタにとっての救いか。
レッドリヴェールは北海道に進んだが、吉田照哉代表も種牡馬に古馬になってからという印象を持っていたみたいだし、秋まで休ませる道もあるのかもしれない。
タイム評価
当日の馬場傾向
6月3日(土)の阪神では芝レースが6鞍行われた。
それぞれの決勝タイムと過去5年の平均のタイムの比較をしたのが【表1】となる。
(※過去5年の平均=同開催時期の同距離平均タイムとしています。)
距離が違うので当然なのだが、タイム差は-1.5秒~+0.6秒の幅でバラバラだ。
そこで
タイム差を正確に計算する為、各レースを同じ単位で比較できるよう処理する。
そして
次の【表2】が100m辺りのタイム差に統一し計算した結果だ。
導き出された当日の馬場傾向
下の【表3】は6レースの平均を計算したものになる。
計算の結果
当日の阪神の芝は100mあたり平均より0.04秒早い馬場という結果となった。
100mあたり0.04早い馬場での予想勝ち時計
馬場を踏まえた結果が以下の【表4】だ。
計算の結果
当日の馬場であれば1.35.9で勝ち上がるのが平均的なタイムであると計算された。
テラメリタが勝った新馬戦のタイムレベル
【表4】で計算した想定タイムとテラメリタの勝ち時計の差を差し引きしたのが【表5】となる。
結果
テラメリタは過去の平均に比べ0.6秒遅い時計で走ったという計算となった。
テラメリタの余力
以下の表は簡易的なレース評価の指標となる。
既に全体時計が想定よりも遅い判定となったテラメリタはせめて③には入りたいところ。
ラスト3ハロンの計算したのが以下の【表6】。
結果は
上り3ハロンも過去の平均に比べ0.3秒遅く数字上は④のカテゴリーで評価の低いレースとなる内容だった。
回復傾向だった当日の馬場
ただし当日は4、5レースが稍重馬場、9、10、11レースが良馬場であった。
当ブログの分析は、基本的には馬場状態は均一であることを前提にして傾向を出しているため、1R~12Rの間で馬場傾向が変わる時、時計が出にくい時間帯のレースは計算上不利な数字になる。
そのあたりのことも踏まえると
特別何か良い内容があったわけでは無いが、④のカテゴリーの中でも比較的部類の良い内容だったのではと考える。
タイム評価のまとめ
人気で凡走に期待
全体時計は0.6秒遅く、上り時計も0.3遅い。
最後は余裕流しの上、計算上の馬場の不利もあったが時計的にはかなり物足りない内容。
予想を上回る成長が無ければ次走も確勝級とは考えられない中、「世代の一番星」「社台の持ち馬」「期待の大物新種牡馬」「祖母エアトゥーレ」「ルメール騎乗」人気する要素は盛りだくさんのテラメリタ。
馬券的な見地から言えば、別の馬から買い、配当を狙いたい感じ。
テラメリタの次走考察②
6月の阪神芝1600mデビュー組の次走傾向(過去10年)
札幌・・・3頭
函館・・・1頭
新潟・・・3頭
東京・・・1頭
中京・・・5頭
京都・・・6頭
阪神・・・1頭
基本的には休養をとり秋の京都辺りを目指す馬が多い。
一方で、中京2歳や新潟2歳を目指す行く馬がちらほら。
馬主(社台レースホース)の傾向(過去10年)
同時期に阪神で勝ち上がった馬はいませんでした。
調教師(須貝尚介)の傾向(過去10年)③
2013 レッドリヴェール➡札幌2歳ステークス(1着)8/31
レッドリヴェールはその後阪神ジュベナイルFも優勝。
次走考察のまとめ
秋を待つか北海道か!?
確かに同厩舎のレッドリヴェールは北海道に遠征したが、当時の札幌2歳は函館開催。今回も遠征するにしても全く同じように調整ができるかは判らない。比較的そこそこのサイズ感のある馬ではあるが、やはり牝馬。多くの移動を積極的にさせる存在では無いように思える。
また、社台ファームの持ち馬でこそ該当は居ないが、社台系の有力馬は基本的に秋の京都を待つ傾向がある。本馬も一口100万円のクラブ馬。目の前の賞金に飛びつきながらというよりしっかり育てて長く活躍するよう作られるはずだ。
そのあたりを踏まえた時、やはりテラメリタも秋を目指す可能性の方が高い気がする。