今回はルージュスタニングを分析します。
関係ないけど佐々木ジョッキー大覚醒中。
ここから始まるクラシックロード
ルージュスタニングのプロフィール
馬名:ルージュスタニング(牝)(意味:冠名+とても美しく魅力的な)
父:Into Mischief(その父ハーランズホリデ-)
母:ボインビューティー(米国輸入馬、名前がセクシー)
母父:Giant’s Causeway
生産:ノーザンファーム
馬主:東京ホースレーシング
調教師:友道康夫
パッと見アメリカの仕上がり早なのかなと感じるところ。
ただ、父の妹ビホルダーは息の長い活躍をしていたし、産駒もそれなりに活躍期間が長い馬もいる。よくわからない。
レースぶりから完成度は高そう。
7月の中京芝1600m(新馬)を勝って牝馬クラシック3冠で活躍した馬(過去20年)
牝馬クラシック3冠で馬券に絡んだ馬は0頭
ここからスタートして牝馬クラシックで馬券内に来た馬はいません。
※ただし牡馬ではダンビュライト(皐月賞3着)がデビューている条件。
7月の中京芝1600m(新馬)を勝って牝馬クラシック3冠に出走したが結果が出なかった馬(過去20年)
牝馬クラシック3冠で馬券に絡まなかった馬は2頭
2016 アドマイヤリード(桜花賞5着)(オークス15着)
2017 モーヴサファイア(オークス12着)
過去20年と銘を打ちつつサンプル自体は中京競馬場が改修された2012からのみ。
走破タイム評価
当日の馬場傾向
7月2日(日)の中京では芝レースが6鞍が行われた。
当日6鞍の芝レースの決勝タイムと過去5年の平均決勝タイムを比較をしたのが【表1】。
(※過去5年の平均決勝タイム=同時期開催の同クラス同距離平均決勝タイム)
単純に過去の平均と比較すると、ルージュスタニングは過去の平均値より0.9秒遅く走ってたことがわかる。
ただしこの比較には当日の馬場傾向が考慮されていない問題がある。
例えば、時計の早い日に過去の平均より早く走っていても価値は低い。
また、同様に時計の掛かる日であれば平均よりも遅くても価値は下がりにくくなる。
タイム計算をする際にはそういった部分を考慮しなければならない。
そこで、当日のタイム計算を正確にするため各レースの-0.4秒~0.9秒差を100mあたりのタイム差に再計算する。
(これは各レースのタイム差を統一基準で計算するため。)
再計算した結果が以下の【表2】である。
当日の馬場傾向(【表2】の平均値)
【表2】の平均を出したのが以下の【表3】。
6レースの傾向を平均した結果である±0.00というのが当日の馬場の傾向となる。
タイム計算をする際には、この当日の馬場傾向(100mあたり±0.00秒)を踏まえた上で過去の平均タイムと比較する必要がある。
馬場状態を踏まえた新馬戦の想定決勝タイムは
100mあたり±0.00秒の馬場を計算に入れ再計算された想定決勝タイムが以下の【表4】となる。
計算の結果は1.35.7秒
ルージュスタニングが走った7月2日(日)の中京芝1800m(新馬戦)ではこの1.35.7秒が、想定される決勝タイムと導き出された。
結論、ルージュスタニングの新馬戦は早かったのか?遅かったのか?
想定決勝タイムと実際の勝ち時計の差が【表5】となる。
結果、タイム差は+1.0秒
つまり
ルージュスタニングの勝ち時計は想定されるタイムよりも1.0秒遅かった。
ルージュスタニングの余力
以下の表は簡易的なレース評価の指標となる。
上記の計算の結果、ルージュスタニングは全体時計では平均よりも遅いタイムで走っていた。
つまり上の指標では③か④に分類される。
ルージュスタニングの使った上り34.3秒が過去の平均よりも早い結果であれば、全体時計は遅くとも過去の勝馬よりは多く余力が残っていると想定できる。
そこでルージュスタニングの上り3ハロンを計算したのが以下の【表6】
結果、タイム差は-0.2秒
ルージュスタニングは想定される上りタイムより0.2秒早い決め手を使ってた。
すなわちレースがスローだった分もあるが、最後はまだ余力はわずかに残っていたと想像される。
課題は、これがもっと道中締まった展開になった時に同様の上りが使えるかどうかである。
当日中の馬場変化
7月2日(日)の中京の馬場は途中で稍重から良馬場に回復。
1日を通すと午前中のレースは時計が出づらく午後は通常通り時計の出る馬場状態だった。 一日の中での比較感からすると、5レースの新馬戦は良馬場に回復したばかりで時計が出にくい寄りではあった。
とは言え4Rが平均以上に早い時計が出ていたことを考えると言い訳はできない内容だったであろう。
ルージュスタニングの次走考察
7月の中京芝1600m(新馬)を勝った馬の次走傾向(過去20年)
開催場所
札幌・・・1頭(1.0.0.0)
新潟・・・6頭(2.0.1.3)
東京・・・4頭(0.2.1.1)
中山・・・3頭(0.1.1.1)
中京・・・3頭(0.1.0.2)
京都・・・1頭(0.0.0.1)
阪神・・・5頭(2.0.0.3)
小倉・・・1頭(1.0.0.0)
条件
1勝・・・3頭(0.2.1.0)
OP・・・13頭(5.1.1.6)
G3・・・8頭(1.1.1.5)
距離
1200m・・・1頭(1.0.0.0)
1400m・・・4頭(1.0.1.2)
1600m・・・12頭(1.4.2.5)
1800m・・・6頭(3.0.0.3)
2000m・・・1頭(0.0.0.1)
全成績
(6.4.3.11)
勝率・・・25%
複勝率・・54%
直近で重賞に出走するなら新潟2歳Sにしか出ていない。
この時期の勝ち上がりで、札幌2歳はやはり厳しいのか。
その他は基本的には一休みさせ秋開催を待つという流れだろう。
馬主(東京ホースレーシング)の傾向(過去20年)
7月の新馬戦(1600~2000m)で勝ち上がった馬の次走
開催場所
札幌・・・1頭(0.0.0.1)
条件
G3・・・1頭(0.0.0.1)
距離
1800m・・・1頭(0.0.0.1)
全成績
(0.0.0.1)
勝率・・・0%
複勝率・・0%
意外に思うのは私だけだろうか?思ったよりも7月に勝ち上がった馬が少ない。
調教師(友道康夫)の傾向(過去20年)
7月の新馬戦(1600~2000m)で勝ち上がった馬の次走
開催場所
京都・・・2頭(1.1.0.0)
阪神・・・3頭(2.0.1.0)
条件
1勝・・・2頭(1.1.0.0)
OP・・・2頭(2.0.0.0)
G3・・・1頭(0.0.1.0)
距離
1800m・・・2頭(2.0.0.0)
2000m・・・3頭(1.1.1.0)
全成績
(3.1.1.0)
勝率・・・60%
複勝率・・100%
流石関西のGI厩舎。素晴らしいの一言。
まとめ
タイム評価:物足りなさが先行
ルージュスタニングは想定される勝ち時計に対し、全体時計では1.0秒遅く、上り時計では-0.2秒だった。
内容は良くない。
スローレースでわずかに上りが平均より早かっただけである。
レース内容に余裕があったかと聞かれれば、映像を見る限り余裕しゃくしゃくで走っていたようにも見えない。割としっかり追われて勝利をもぎ取った感じだ。
相手が強化される中でこの内容でどこまで戦っていけるかは疑問だ。
次走考察:内部の使い分けか
これが牡馬の勝ち上がりなら、おそらく距離延長を目指し秋の関西開催まで待つことが予想される。(厩舎自体がガンガン使い込む厩舎ではないので、牡馬でも今から札幌2歳はたぶんしんどい)
なので基本的には秋開催がメインシナリオだと思うが、牝馬となると今のタイミングで無理に距離延長を望まなくてもよさそうな感じがするので、新潟2歳という選択肢は入ってきてもおかしくない。そうなった場合は内部の使い分け次第になりそう。今月中に同門がどれくらい勝ち上がるかに少し注目したい。